GRETSCH 6120SSU Brian Setzer Model リペアの記録です(フレットバリ取り)

今回はフレットのバリ取りのご依頼を
いただきました。
ありがとうございます。

写真では表現しきれませんでしたが
とても鮮やかな朱色で存在感からして
すごいギターです。

フレットの端がバインディングの側面と同じ面にあるので弾いている時に
指に引っかかりを感じ、少し痛いです。
フレットの端がバインディング側面より内側にあるのが
理想だと思います。そうなるように作業をしていきます。

フレットの上面や指板側面を傷つけな
いようにマスキングをして保護します。


削っている最中に思わぬ所を削ってし
まうことがよくあるので、マスキング
は本当に大切です。

ヤスリを使いフレット端を少しずつ
削っていきます。


フレット端の張り出し方をチェック
しながら部分的にならないように
全体を削るようにやすりを動かして
います。

フレット端の削りが終わったら角の
部分をやすりを使って丸めていきます。

色々な専用やすりが販売されています
が私にはこの小さいヤスリが使いやす
くて合っているようです。

丸めた部分を1000番程度の紙やすり
を使ってさらになめらかにします。

最終フレットの端が浮いてすき間が
出来ていました。

1弦がフレットの下に入り込むと
いうことなので、一度フレットを
抜いてから再び打ち込みます。

極力そっと抜き取ります。

元々のフレットをアールを整えたうえ
でもう一度打ち込みます。

指板のアールに合わせることできれい
に入り、浮きもありません。
弦の引っかかりもなくなりOKです!

作業が完了しました。
指の引っかかりも全く無くなり、快適に演奏が出来るようになりました。

不具合が出た楽器に対しては残念ながら演奏をする機会が減っていきがちです。

今回のリペアーを経て、このギターを手にされる機会が増えることを願っております。

この度はご依頼いただきまして
ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。