Martin CTM D-18 リペアの記録です(フレットすり合わせ)

今回はフレットすり合わせの
ご依頼をいただきました。
ありがとうございます。

このギターを手に取らせてもら
って感じたのが、何だかとても
手になじむな~ということです。
程よく角が取れているような気
がします。

カスタムショップ製。良い。


1弦~2弦のローフレット側に弦による摩耗でへこみが出来ています。
そのほかの部分には目立ったへこみはありません。
今回はこのへこみに合わせて全体をすり合わせていきます。

指板にマスキングを施し。

フレットの上面にマジックで色を付け
たうえで削り始めます。

ヤスリに触れた部分は色が取れていき
ます。

フレットが削れることでへこみの部分
が少しずつなくなっていきます。

だいぶへこみの部分が浅くなって
きました。もう少しです。

今回、弦を1~2本ずつ外しながら
すり合わせを行っています。

ようやくフレット全体のすり合わせ
が終わりました。

丸かったフレットの頭部分がすり合わせを行ったことで、平らになり角張っているので、フレット上面を丸める工具で削りながら元の形に近くしていきます。
再度、フレット上面にマジックで色を付けます。

工具で削ることでフレットの頭の頂点が出来てきました。
写真では見えづらいかもしれませんが、フレットの頂点にうっすらとマジックの
赤い線が残っています。
この線がかなり細い線になるまで削ってあげます。この線の太さが音の立ち上がり

影響するので、大事なポイントだと言えます。

全フレットの頂点出しが終わったら
ヤスリがけ、スチールウールでの磨き
を経て、出来上がりです。

フレットのへこみが無くなり、全体的になめらかなフレットになりました。
これでコード弾きの際の音の濁り、揺らぎも解消されることでしょう。

Before
After

ネックや指板の状態も良く、
フレットのへこみの深さも浅めでした
ので、すり合わせをする量も少なくて

済み、大変良かったと思います。

今回の作業がお客様の音楽活動のお役に立てていれば幸いです。

この度はご依頼をいただきまして
ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。